2011年5月31日火曜日

第13回奥熊野いだ天ウルトラマラソン その3

いつものごとく、ユルユルと走り始めた。
先程、スタート写真のシャッターをお願いした、黄色のハッピ氏と並走しながら話をする。
今回の震災の事を口切に、あれやこれや。
ハッピ氏も仮装で走られるとの事で、仮装ランの話しなど。
しばらく走っていると、「ピっ」とハッピ氏の方から音がした。
GPSを装備されていて、1km進行を知らせるアラームが鳴ったのだ。
「㎞、8分ですね。」と氏。
「おお、良い感じ!(喜)」とオレ。
75kmを13時間15分内でゴールするには、1時間に5,6km進まねばならない。
1kmを10分強で進めばいいので、2分の貯金が生まれたと言う事になる。
「よしよし・・」
どうせ、中盤から終盤にかけて走れなくなり、おのずとペースが落ちる。
だから、ある程度、無理をしない範囲で貯金はつくっておきたいのだ。
だから、㎞、8分はとってもいい感じなのであった。

依然として、ハッピ氏と話しながら進行。
また、「ピっ」とGPSのアラーム。
時計に目をやれば、㎞=8分をキープしている。

話しながら、走っている周りの景色に目をやると、のどかな農村、田園風景が広がっている。
これも、また何とも美しい。

                水を張られた田は、水鏡に周りの景色を写し、きらびやかに美しい。

絶妙のペースに、ロケーション。
口をついて「うわぁ~!うわぁ~!」と感嘆の声がもれてしまう。
ホントに美しい!
そんな感激包まれながら走っていると、早くも初めてのエイドにたどり着いた。

普段のマラソン大会ではエイドに止る事はまず無いのだが(ザックに水分・給食を装備しているので)、今回は長丁場でもあるし、積極的に止って補給することにしていた。
それ自体がウルトラマラソンでの楽しみ方のひとつでもあるし。
で、早速ストップ。
スポドリを給水をする。

すると、スタッフのお母さんが、「葉っぱ食べて行きなさい」
と、オレに声を掛けてくれた。
「は?」
一瞬、分からずにそう言うと、「ウサギちゃんだから葉っぱをお食べ。」
と言って、それをすすめてくれた。

                 めはり(寿司)

「ああ!笑」
ようやく合点がいった。
じゃあ、頂こう!と思ったけど、そんなにお腹が空いている訳でないし(朝メシがカツ丼だったし。)、それにお母さんが握ってくれてるこの”めはり”、見た目が結構大きく、ちょっと躊躇してしまったが、「じゃあ、なるべく小さめなのを・・」
と、手を伸ばし、かじりついた。

「ん? お! お~いし~い!!!!」

                  中はこんな感じで・・                 

高菜の葉で高菜ごはんを巻いたおにぎりなんだけど、これがかなりいける!
「大きい・・」なんて躊躇してたけど、ぺロっといってしまいました。(舌)
いやぁ~、これはおいしいわ!

他にも、このエイドでは・・
               お茶粥など用意されていまして。^^

これも頂いたけど。おいし~い!!
ちょっと苦味が決め手で美味でした。

水分・栄養と補給して、「ごちそうさま! 行って来まぁ~す!」と再スタート。
ホントに気持ちの良い朝の中をゆっくりと走る。

                 光と影がつくり出す美しいコントラストと新鮮な朝の空気の中を行く。

相変わらず㎞8分内のペースをキープ。
ロケーションもアクティビティーも美しい!^^
「もう、ホント、最高~!」な序盤である。

しばらくして2つ目のエイド、「中里会館」。
こちらでも熱烈歓迎して頂く。(笑)

                   水ようかんを頂いてみた。

「!!っ」
お・い・し・い!(嬉)
水ようかんて、こんなに美味しかったか?? みたいな。(笑)
生涯で一番美味しく感じた水ようかんかも。(笑)
そして、マラソンの給食にバッチグー!
いや、チョベリグ?(笑)
ホンマ、目からうろこ。 個人的にポイント高かったです。

あと、バナナと水分も頂き、「ごちそうさま~! 行ってきます~!」と、また出て行く。

相変わらず美しい景色が周りにはあり、決して絶景とまでは行かないんだけど、なんともひなびた、現代が失いつつあるそんな日本の原風景は心に響きっぱなし。

                 えらく本格的にそれっぽい木のつり橋があったり。
                 苗の植わった、植わってない田、春の花で彩られた山、そして空の残月。

とか、もう、ずっとさっきから「なにこれ珍百景」の”あの”テーマ音楽が頭の中で鳴りっ放しである。(笑)

「ああ、な~んて最高なんだぁ~。。」
と、エライええ気分で進んでいると、またエイド。(笑)

                 着替えや、”スペシャル”を置いておけるエイド、「長井集会所」

数あるエイドの中でもメインベース的役割を持つ。                  
                 給食にそうめんがあった。

スタッフさんがすすめてくれたが、もう、ちょっとお腹は満タン気味で・・^^;
帰りも通る重複エイドであるので、「帰りに食べます」と往きはスルーした。

またまた、「ごちそうさま~」と、エイドを出発。
すると、75kmコースで初めて少し上りの区間が出てきた。
たんたんと刻んでいく。

しばらく経って、後ろから観光バスが迫ってきた。
60kmのランナー達をを乗せたバスだ。
抜かれ様、バスに向かって手を振ると、何人かは振り返してくれた。(笑)
更に、もう1台来たので、同様に手を振る。
そうかそうか、60のスタートはこの先だったんだ。

しばらく上りを含むコースを進んで行くと、ここが60のスタートか・・
もう、バスから下車したランナー達が道路の左手に寄って、整列していた。
笑顔で、手を振りながら彼らの方へ進んで行くと9割方のランナーさんがリアクションして迎えてくれた。^^

「がんばりましょう!」

そう声を掛けながら進んで行くと、あ!関さん。
「ありがとうね~!」
と、また声を掛けて下さった。

しばらく川沿いのコースを進むと、うしろからスタート直後で勢いの良い60kmのランナーさん達がどんどんと追い越していく。
「ファイトー!」「頑張って下さいー!」
と、その彼らに声援を送る。

少し行くと熊瀬川のエイドに着き、給水・給食し、またまた走る。
ここから先、いよいよ一発目の上り区間へと入って行く。

                  急にではないけど、徐々に・・

周囲には茶畑が姿を現せ始めた。
まだ走れない程の坂では無いので、ゆっくりコツコツと刻んで上って行く。