2011年5月29日日曜日

第13回奥熊野いだ天ウルトラマラソン その2

神々しい那智の大滝を背に、100kmランナー達の後を追うように、再び下りて来た石段を上って行く。
今度は我々、75kmのランナーがスタートする為。
我々のスタート地点までは、バスでの移動となるので乗り場まで歩いて行く。
バスは那智の大滝への入り口で待機していた。
先程、朝一、受付の駐車場でバス車内座席上に荷物を持ち込んでいるので、その席へと着座した。

                その目の前を100kmのランナー達が駆け抜けて行く。

彼らは大滝の石段を上がりきった後、距離調整の為、数百メートル一旦コースとは反対に走って行き、折り返して正コースへと進んで行く。
「すごいなぁ・・」
感嘆と敬意につきる。

全ての100kmランナーが通過し終え、我々のバスがスタート地点へと向け出発する。
まだ暗闇で何も見えない中上ってきた道を再び下って行く。
明けたての緑や花々が美しい。
少しつづら折りを下ったところで、トイレ停車の時間が設けられていた。

                 大門坂の駐車場

トイレの用事は無かったけど、せっかくなので外の空気を取り込みに下車した。
深山に囲まれ、何ともすがすがしい!
空を見上げると・・

                 美しい残月が光っていた。

ああ、ホントに気持ちいい!
昨日のドシャ降り(ホントえげつなかった)からのこの晴天なので、余計に気持ち良さが増す。
スムーズにトイレ休憩も済み、再びスタート地点を目指す。

走り始めてそんなに経たずに、車窓の向こう、道路脇に「あと2㎞」の看板を見つけた。
「ここを通るんだ。」
しばらくすると、「あと1km」の看板。
「・・・。 そうか・・通るんだ。 ここまで帰って来れるのかなぁ・・? いや、帰って来たい。」

正直、今回のこの競技への挑戦にはゴール出来る確信が無かった。
昨年末、そして今年2月と2回距離対応の為に伊勢神宮から近鉄四日市までの約77kmの道のりを歩行、走歩行している。
1回目の昨年末は夜通しの歩行で、約20時間を要した。
2回目の2月には朝伊勢を出て、昼間の走歩行で約14時間ちょっとを要した。
だから、75km、13時間15分の制限時間は、「なんとか間に合いそう??」的な条件なのだ。

ひょっとしてアカンかも知れない。
でも、なんとかゴールしたい。

とにかく、行けるところまで進もう!
そんな心もちでの挑戦となる。

バスは42号線へと出て、海岸線を進む。
夜明けの海がやっぱり美しくて・・
もう、テンションは上がりっぱなしだ。

太地の”くじら館”、ん?落合博満野球記念館なんちゅうのもあるの??
それらを越したところで、また山間へとバスは進行していく。
あとあと考えたら、恐ろしく大迂回する形で、75kmのスタート地点へと到着した。
約50分弱要したか??

                75kmスタート地点、「井鹿会館」

100㎞コースの25.2㎞地点で、第6エイドでもある。

                 午前6時、早朝にも関わらず、多くのスタッフ、応援の方々が居らしていた。

大変頭が下がります。m(__)m
朝もやに包まれた里山の風景がまた何とも美しい!

                  到着早々、ランナー達は個々に準備をし、アップなど。

皆のワクワク感、緊張感が伝わってくる。
もちろんオレも一緒だから。(笑)
オレも、準備を済ませ、よし記念撮影!
近くに居合わせた、黄色いハッピを着たランナーさんにシャッターをお願いした。

                ウルトラ初挑戦!75km、頑張るぞ~!^^

え? ハイ。 ウサギで、です。(笑)
そもそも、普通に機能的な、理にかなった格好で走るつもりでいましたが、大会の1週間ほど前から、「ウサギで走るか??」
みたいな考えが浮かび、結局、ウサギで出る事に。^^;
仮装と言うより、正式な”ユニホーム”となりつつあるので〈と言うか、既になってる!?笑)。
2月の距離練(伊勢からの)においてもウサギを着走していたから、「なんとかなるかな??」みたいな少しの手ごたえみたいなのがあったし、化走だからこその後押し〈周囲の応援など)も期待できたので、敢行することにした。
もし、ゴールに間に合わなくても、化走のせいにしない、後悔しないというルールを決めた上で。

さすがに、ウルトラともなると、他のランナーさん達からは失笑気味に見られたが・・^^;
しかし、スタッフさんからのウケは良い感じ?
実行委員長の関さんは、「ありがとうね。」と声を掛けてくださった。

                  スタートの号砲を勤めていただく方。(お名前失念)

この地区の役員さんだった様な・・ スタート前にご挨拶を頂きました。

さぁ!いよいよ、スタート時刻も近づき、ランナー達はスタートラインへと集結。
オレはもちろん最後尾に陣取る。
                 6時15分、朝もやの中号砲が響く。

スタート!!

                 100kmコース同様、距離調整にまずは逆走する。

折り返しで関さんが我々ランナーを見送ってくれる。

                 折り返すと、前方では激励の花火が上がっている。

うわぁ~、始まった~
よしよし、なんとかいけるところまで行くぞ~~!!

さっき、エイドのスタッフさんも「最低ここまでは戻って来てや~!」と声を掛けてくれたし、なんとかここまでは!